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ななつ星バス

2025.01.17
ななつ星バス

先週、こちら九州はひときわ冷えました。
皆さまの地域は、いかがでしたでしょうか?
私は、すっかりこたつ弁慶になってしまいました。

さて、本日は「ななつ星バス」について紹介いたします。
私たち「ななつ星in九州」は、列車だけでなく、バスも専用のバスがあります。
デザイナーは、列車と同じく水戸岡鋭治先生。
世界に一つだけのバス!・・・と言いたいところですが、実は2022年に車両をリニューアルした際、生まれ変わった2代目のバスです。
(1代目のバスは、営業車としての使用ができないため、車庫でひと休み中です。)

内装、外装ともに、こだわりと匠の技がつまったバスですが、皆さま、バスにご乗車の際は、ぜひナンバープレートにもご注目ください!


一連指定番号は、「7」!
ひらがなは、「き」です。
※ちなみに1代目のバスは、「あ・・・7」でした。

このひらがなの「き」ですが、実は申請する際にひらがなの指定はできないため、偶然の出会いで決まります。
私は九州の「き」、きらきら星の「き」だと思っていましたが、先日、バスの運転士さんより面白い情報を教えていただきました!

ひらがなの「き」、あいうえお順で数えていくと、、、

あ・い・う・え・お・か・き

7番目!

この運命的なめぐり逢いに、思わず拍手をしてしまいました!
ついつい誰かに話したくなる内容ですよね。
ななつ星バスを見かけたら、ぜひご確認くださいませ!


↑素敵な情報を教えてくださった只松運転士に、感謝の気持ちをこめて

この写真を撮影した日の佐伯市は、少し寒さがゆるんだような一日でした。
明日も穏やかな日でありますように・・・
くれぐれもあたたかくしてお過ごしください。

クルー
上田(悠)

新たな一年と新たな挑戦

2025.01.07
新たな一年と新たな挑戦

新年あけましておめでとうございます。

「ななつ星in九州」はご乗車いただいたお客さま、関係施設のみなさま、そして沿線地域のみなさまの熱い応援とご協力のおかげで元気に運行することができております。
九州の行く先々でのみなさまの温かさに私たちも元気をいただくと共に感謝の気持ちでいっぱいです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。


▲緒方駅停車中、ななつ星を照らす月明り

さて、2025年を迎えましたがこの新たな一年に新しい挑戦をされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私もその一人です。

昨年2月に新人クルー「14期生」として研修が始まって以来、”車掌クルー”としてデビューすることを目標に取り組んで参りました。
先輩クルーや研修でお世話になった関係施設の方々のご協力のおかげで昨年9月に無事に”独り立ち”することができました。

来る2025年では新たに”観光クルー”としてデビューすることを目標に挑戦しております。
“観光クルー”はエクスカーションでのご案内や、2号車に設けたお茶室にてお茶を提供するなど・・・。

安全運行に努めるため、24時間「ななつ星」の車内で列車を管理する”車掌クルー”と比較して、お客さまと旅を共にするお時間がさらに増えるようでとてもワクワクしています。
現在、観光で訪れる地域の勉強に励んでおりますが、九州にはまだまだ知らない素晴らしい魅力と伝統ある歴史文化が数えきれないほどたくさんあるのだなと実感しています。


▲雲仙地獄の地熱を感じる体験、ココタッチ


▲牛ノ浜駅に停車中のななつ星バスに綺麗な海が反射する

ぜひ九州の魅力を感じながら「新たな人生に巡り逢う、旅」を楽しんでみてはいかがでしょうか?
私も“観光クルー”としてみなさまとお逢いできる日を心待ちにしております。

クルー
早田

年末のご挨拶

2024.12.27
年末のご挨拶

皆さまこんにちは。
あっという間に年の瀬を迎えましたが、お変わりございませんか。

九州地方もここ1週間で一段と寒くなり、山間部では雪が降る日もございました。
ななつ星が走る久大本線では、先日雪景色を見ることができ、また由布院を訪れた際に雪化粧をまとった美しい由布岳と月を撮影することができました。


夕暮れ時、とても風情ある景色で、心癒されるひとときでした。

地元のガイドさん曰く、白く見えるのは雪ではなく、枝葉についた水滴が凍ってできる樹氷だそうです。
寒い季節ですが、この時期ならではの景色で美しいですね。
またななつ星が走るルートでは、車窓から四季折々の美しい景色を見ることができます。
とっておきの車窓をぜひお楽しみください。

さて、2024年は皆さまにとって、どのような1年でしたでしょうか。
「ななつ星in九州」を通じて出逢えたお客さま、支えてくださる地域の皆さま、本年も誠にありがとうございました。
ご乗車が叶わなかったお客さまも、来年こそはお逢いできますことを心待ちにしております。

皆さまのおかげさまで、この1年を走ることができました。
どうぞ来年も引きつづき「ななつ星in九州」を宜しくお願い致します。

来年も皆さまにとって笑顔溢れる1年となりますことを、心よりお祈り申し上げます。
そして、九州の地で、ななつ星の車内で、お逢いできますことを楽しみにしております。

スタッフ
住吉

旅のひとときに寄り添う「焙煎米茶」

2024.12.17
旅のひとときに寄り添う「焙煎米茶」

年末を迎え、なにかとお忙しい時期かと存じますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

寒さが本格的になってまいりましたが、「ななつ星in九州」の旅では移り変わる美しい車窓の景色を眺めながら、穏やかな時間をお楽しみいただけます。
そのようなリラックスしたひとときにぜひお試しいただきたいのが、佐賀県江北町で生まれた「焙煎米茶」です。
このお茶は、九州の自然が育んだうるち米(ヒノヒカリ)を、丁寧に焙煎することで作られた特別な一杯です。

焙煎米茶は、農薬や化学肥料を一切使わずに大切に育てられたお米を使用し、特殊製法でじっくり焙煎して作られています。
その香ばしい香りと穏やかな甘みは、口に含むと心までほっと温まるような優しい味わいを感じさせます。
また、お米から作られているためカフェインは一切含まれておらず、どなたでも安心してお楽しみいただけます。
食後や旅の合間、夜のひとときにもぴったりです。

さらに、このお茶は身体にも優しい飲み物です。
焙煎米茶は内側から体を温め、消化や巡りをサポートする働きが期待されます。
日々の疲れや冷えが気になる方にもおすすめです。
九州の自然の恵みと丁寧な手仕事によって作られたこの一杯は、旅の合間にリラックスする時間をさらに心地よいものにしてくれるでしょう。

この焙煎米茶は、「ななつ星in九州」で提供される料理とも相性抜群です。
例えば、熊本県のあか牛を使ったグリルや鹿児島県の黒豚の特製料理の深い旨味を引き立てるだけでなく、各県の四季折々の旬野菜を使ったサラダや、軽めの前菜ともしっくり馴染みます。
お茶の香ばしい風味が、九州の味わいをさらに豊かに感じさせてくれます。

車窓に広がる雄大な山々や穏やかな海を眺めながら、この焙煎米茶を一口味わえば、その落ち着く香りと優しい温かさが、旅のひとときをそっと彩ります。そしてきっと、このお茶が心に残る九州の思い出の一部となることでしょう。
九州の自然と心を込めた手仕事を感じられる焙煎米茶、ぜひ「ななつ星in九州」の旅でお楽しみください。

クルー
古川(藍)

ななつ星を支える機関車たち

2024.12.07
ななつ星を支える機関車たち

皆さま、今年も早いもので、あと1ヶ月を切りました。
さて今月は…皆さまに少しななつ星の鉄分を補給させていただけたらと思います。

今回ご紹介したいのは、とても頑張り屋さんの『DF200形機関車』(以下DF200)と『DE10形国鉄機関車』(以下DE10)でございます。
この機関車たち…ただ者ではございません。

まずはDF200。
正式には、DF200形7000番台ディーゼル機関車と言います。

この機関車は、JR貨物が1992年から製作した電気式ディーゼル機関車で、北海道を中心に現在も貨物を牽引する機関車に使用されています。
別名『レッドベア』と呼ばれ、北海道の急勾配をたくさんの貨物を牽引して力強く上っていきます。

九州も北海道と同じように急勾配があちらこちらにある為、2013年、川崎重工と東芝の共同開発により、ななつ星専用機関車としてJR九州へ導入されました。

出来立てホヤホヤで試運転している時は、画像の通り黒フィルムを張られた状態でした。
なかなか見ることのできない、かなり貴重な姿です。

DF200は、相棒の77形客車とともに九州を元気いっぱいに駆け巡り、毎週営業運転だけでも、1973.9km(雲仙コース1146.7km+1泊2日コース827.2km)走行しています。
旅を終えて博多駅に到着する際のDF200の姿を見ると、職人が大仕事を終えて帰ってきた時のような顔に見え、いつも『安全に帰ってきてくれてありがとう』と敬意を込めて敬礼しています。

これからは一部ではございますが、機関車についてご紹介していきます。

その①…DF200の知られざるパワーとお助けマンDE10
DF200には、1800馬力のエンジンが2基搭載されております。(計3600馬力)
客車は7両編成で、燃料や水、家具等重たい物をたくさん積んでおり、1両1両がかなり重たい客車となっています。
それでもDF200は、軽々と客車を牽引し、急勾配を上っていきます。

しかしそんなDF200ですが、過去には運行中に故障してしまい、急きょ機関車を変更して運行しないといけないことがありました。
もしDF200が故障した場合、DE10という国鉄型機関車をつないで運行しないといけません。
その名の通り、DE10は国鉄時代である1969年~1973年に製作された機関車です。
現在では、後継車でもあるDD200形も活躍しております。

故障した路線にもよりますが、直ぐにDE10を手配して、現地もしくは近くの車両基地まで回送して、ななつ星の代走機関車として運行を継続します。
この手配がとても大変でして、陰ながらななつ星を支えている社員の皆さまに本当に助けてもらっています。
運行を継続するために、関係する社員全員がチームワークを発揮し、その結果、ななつ星の運行を継続することができております。
このチームワークに感謝の気持ちでいっぱいです。

また、DE10はななつ星に限らず、線路を輸送したり等、陰ながらの黒子機関車であり、実は忙しい引っ張りだこの機関車なのです。
でも、DF200が動けなくなるといち早く急行してくれます。
いろんな場面でのお助けマンのような存在です。

その②…DF200の照明の数
DF200の前面にある照明の数はいくつあるかご存知でしょうか?
実は、DF200及び客車ともに照明の数も7にこだわっています。
客車の縦に連なるオレンジ色のななつ星灯も7個ずつあります。

また、機関車及び客車の1番上に白く光っている照明を「ななつ星灯」といいます。

機会がありましたらぜひ、照明の数を数えてみてください。

その③…と行きたいところですが、お時間が来てしまいました。
続きは、車内でまたはホームでお会いした時にでも(笑)

ななつ星を見かけた際は、ぜひ『行ってらっしゃい』や『お疲れさま』と声をかけてあげてください。
もしかしたら、嬉しい表情になっているかもしれませんね(笑)

これからも「ななつ星in九州」は、皆さまとともに元気いっぱいに九州を駆け巡ります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

クルー
水上

ななつ星の途中停車駅 ~熊本駅~

2024.11.27
ななつ星の途中停車駅 ~熊本駅~

皆さん、こんにちは

今回は、ななつ星の途中停車駅である熊本駅のワンシーンをご紹介します。

ななつ星は、3泊4日コースと1泊2日コースで、九州7県の個性や特色をお楽しみいただける列車です。
走行エリアごとに食事の内容や体験プランを工夫しています。

私たちは、ななつ星の車内だけで完結する旅ではなく、地域の施設さまとの出会いや魅力をお客さまと一緒に感じられる旅を大切にしており、お客さまにはそのエリアならではの食の魅力や文化を体感していただくため、地元の施設の皆さまと力を合わせて、この旅を作り上げています。

ななつ星の旅を支えてくださっている施設の皆さまの多くは、途中停車駅から乗車し、車内でのお食事や特別な体験をお届けしています。

1泊2日コースで昼食をご担当いただいているのは、博多の名店「やま中」さま。
博多駅で乗車後、すぐに列車内でお食事提供の準備を開始されます。
お客さまに昼食をお楽しみいただいた後は、熊本駅で降車され、博多までお戻りになります。

次に、7号車のお客さまへの特別なお茶のおもてなしをご担当いただいている「池田製茶」さま※

鹿児島中央駅から熊本駅まで新幹線でお越しいただき、列車に乗り込むとお手前の準備が始まります。
お客さまがお茶を楽しんだ後、池田製茶さんは出水駅で降車され、新幹線で再び鹿児島へ戻られます。

各施設の皆さまが大切な役割を担いながら、ななつ星の旅を支えてくださっています。
このような協力がなければ、ななつ星の旅は実現しません。

ななつ星は、私たちスタッフ・クルーだけでなく、多くの地域の施設の皆さまとともにお客さまをお迎えしています。
もし車内で、忙しそうに準備をしている方を見かけたら、それは地域の施設の皆さまかもしれません。
よろしければ、ぜひ話しかけてみてください。

「どちらから来られたのですか?」

「どのように戻られるのですか?」

そんな会話の中から、九州の魅力や人の温かさがより身近に感じられると思います。

最後に私事になりますが、今年から4年ぶりにななつ星の業務に携わることになりました。
写真撮影が趣味で、子供を被写体に撮影しています。


【2022年6月 博多駅にて】


【2024年10月 熊本駅にて】

我が子のように、ななつ星も私たちも成長し、ななつ星をきっかけとした出会いや感動をこれからも皆さまにお届けできるよう、全力を尽くしてまいります。

どうぞ、これからのななつ星もご期待ください!

お会いできる日を心から楽しみにしています。

※池田製茶さまによるお茶のおもてなしは、7号車(DXスイートAとB)のお客さま専用のサービスです。
運行日によっては、施設さまが変更となる場合がございます。

スタッフ
山田

ツアーデスクの地域訪問

2024.11.17
ツアーデスクの地域訪問

皆さま こんにちは。

季節が前進しない日々が続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか。

さて、時は少し遡りますが、ななつ星が11周年を迎えた先月15日、皆さまお馴染みの「ななつ星応援団」、うきは市立山春保育所の園児たちのもとへ訪問してまいりました。

保育所に到着すると『あれ?線路はどこ?』と疑問が。
想像より少し離れた場所に線路があり、お見送り場所は園から畦道を少し歩いた先にあるのです。
園児たちのために日頃よりうきは市の職員の皆さまが草刈りをしてくださっているその畦道を、手を繋いで、てくてくと慣れた足取りで移動し、いざお見送りに向かいました。

到着すると、まずはお見送りの予行練習を行い、ななつ星の到着を待ちます。
ななつ星が近づく音がすると、園児たちは「いってらっしゃ~い!」と、全力で何度も大きな声をあげてお見送りをしてくれます。

この日は、うきは市の権藤英樹市長をはじめ、運行当初よりお世話になっているうきは市うきはブランド推進課の麻生さんと職員の皆さま、そして地域の皆さまもお越しくださり、『ななつ星11才おめでとう!!』の横断幕を掲げて、盛大なお見送りとなりました。

これこそが、現地でしか味わえない気持ちなのでしょうか。
園児たちが畦道を歩く姿、元気な声、地域との絆に触れ、心が温かくなりました。

ここでは、山春保育所での様子を紹介しましたが、九州各地からたくさんの温かいお祝いのお言葉もいただいています。
「ななつ星in九州」11周年という節目を迎え、これからも地域の皆さまと共に歩んでいけることに、深い感謝の気持ちでいっぱいです。

ツアーデスク

光溢れる冬のはじまり

2024.11.07
光溢れる冬のはじまり

車窓に秋の深まりを感じ始めたと思ったら、今日は「立冬」。
暦の上では冬が始まりました。

今日のブログは冬の風物詩、福岡のイルミネーションについてです。
11月1日、早くも博多駅前に煌びやかなクリスマスツリーが登場しました。

11年前に始まった「福岡クリスマスマーケット」は昨年、「クリスマスアドベント」と名前を変え、規模が拡大されました。
期間中は博多駅前だけでなく、福岡空港、天神中央公園、福岡市役所前の広場など、福岡市内中心部のあちらこちらが光に包まれます。
(会場ごとに期間が異なり、一部会場は年明けまで楽しめます。)

イルミネーションを見ながら街歩きをしたり、音楽イベントに参加したり、おいしいものを食べたりと様々な楽しみ方ができます。
各会場で異なるオリジナルデザインのマグカップを集める方もいらっしゃるとか。

今年のイベント告知では、「2030年を目標に300店舗が出店する世界一のクリスマスマーケットを目指す」と驚きの発表がありました。

すっかり冬の風物詩となった福岡の「クリスマスアドベント」。
ななつ星の旅の前後に、ぜひこの時期だけの特別なひとときをお楽しみください。


雨の日は地面に光が反射して、幻想的な景色が楽しめます。


所変わって、鹿児島では鹿児島中央駅前で薩摩切子モチーフの光の塔が楽しめます。

クルー
肥後

『ななつ星への道 Stairway to Seven Stars』

2024.11.05
『ななつ星への道 Stairway to Seven Stars』

先日『ななつ星への道 Stairway to Seven Stars』PHP研究所より出版されました。

2012年5月当時、プレス発表されると「JR九州・豪華寝台列車・ななつ星」という言葉が様々なメディアを賑やかせ、
今では「ななつ星」といえば、
列車かお米かというほどの知名度となりました。
クルーの1期生が配属されたのは2012年10月。
あれから今日まで長いようであっという間でした。 

今回、この本が出版されるにあたり、唐池相談役のもとに、小川、渡邊、そして私数澤の3名の1期生クルーが集められ
インタビューを受けました。

クルーになるきっかけ、そして運行までのみちのりを辿っていきながら、時間はあっという間に過ぎ、
あんな事も!こんな事も!と沢山の脱線・・・ならぬ寄り道話をしながら大笑いのひと時でした。
 

10月15日の初運行のトレインマネージャーとして乗務することになった私の背中を押してくれた父の言葉。
まだ見ぬ世界を想像しながら手探りで準備をしていた大切な時間をこの本をきっかけにまた思い出させてくれました。
本にはたくさんのお客さまからのお手紙も引用されているのですが、そのようなお客さまから頂戴するメッセージがまた私たちの
エネルギーとなって、この10年を進んできたように思います。
 

私たちは本当に大勢の方に支えられていると実感しています。
先駆者であり、10年の歴史があってこその苦労と喜びの日々。
全てに改めて感謝です。

※写真は2012年10月1日に行われたクルー任命式に集まった関係者集合写真 

クルー
数澤

黒子

2024.10.27
黒子

やっと夏が終わり、ようやく秋が訪れたと思っていたら、地域によっては冬の到来さえも感じられる日もでてきました。

さて、現在ななつ星の3泊4日コースは「雲仙コース」にて運行しておりますが、皆さまご存じでしょうか。
10月から来年1月までの間、一部の区間で真っ黒な機関車がななつ星の最後尾に連結していることを。

実はご旅行初日、久大本線を通り大分駅に到着した後、ななつ星の最後尾に「DE10」という車種の機関車を連結させます。
そして夜間から早朝にかけて豊肥本線をななつ星と一緒に運転し、途中の宮地駅で切り離しを行っています。

これは豊肥本線の急勾配を上る際、車輪が空転(からまわり)することを防ぐために「プッシュプル」という運転をしているからです。
DE10機関車が客車を後ろから押し(Push)、ななつ星機関車が先頭で客車を引っ張る(Pull)するという運転方法です。

運転士の操作も通常の運転とは異なり、ななつ星運転士とDE10の運転士が無線機で連絡を取り合い、速度の調整など2人の運転士が息を合わせながら運転しています。

DE10機関車は大分駅発車間際の夜間に連結し、お客さまがお休みになられている早朝に切り離しを行い、役目を終えてヒッソリと帰路についているため、DE10機関車の存在に気づいていないお客さまが殆どかと思われます。

ななつ星の旅を開始した高揚感がとまらないお客さま、ディナーで美味しい料理に心もお腹も満たされたお客さま、ブルームーンタイムでお気に入りのドリンクと落ち着いた車内に酔いしれたお客さま、みなさまが安心してお休みいただき、お目覚めになられた際は、阿蘇駅で雄大な阿蘇山をご覧いただけるよう、黒子に徹したDE10機関車はななつ星の後ろから旅のお手伝いをいたします。


(朝焼けの阿蘇駅と雄大な阿蘇山)

スタッフ
宮元