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鎚起銅器(ついきどうき)で「涼」を味わう

2019.08.27
鎚起銅器(ついきどうき)で「涼」を味わう

皆さま、こんにちは。

秋の訪れを感じながらも、この残暑の中、まだまだ冷たい飲み物が恋しくなってしまいます。
「ななつ星」の車内にもさまざまな種類の冷たいアルコールやソフトドリンクを取り揃えておりますが、その美味しさを引き立てているのがこだわりのグラス類です。
今回は数あるグラス類の中から、玉川堂の銅のカップについてご紹介いたします。

車内には、新潟県燕三条の名店「玉川堂」製のななつ星オリジナルカップを3種ご用意しています。
玉川堂は1816年創業の老舗で、弥彦山から産出した優良な銅を素材としており、皇室献上品も手がけられています。

玉川堂のカップは、一枚の銅を金鎚で打ち起こしながら器を作り上げる「鎚起銅器」という技法で作られており、
職人がひとつひとつ打った鎚の後である「鎚目」が印象的です。
ビールを注げば、その泡立ちはクリーミーになり、お酒やアイスコーヒーの味はまろやかに感じられます。

実はこのカップの設計には「ななつ星」のクルーも携わっており、
ビアカップ(左)は飲む際に首を上げずに飲めるように、
マグカップ(右)のハンドルは二本指でストレスなく持つことができるようにと、細部までこだわったデザインです。

この鎚起銅器で、夏の思い出とともに「涼」を味わってみてはいかかでしょうか。

クルー
田中 維織

新たな人生にめぐり逢う、旅。の始まり…

2019.08.17
新たな人生にめぐり逢う、旅。の始まり…

新たな人生にめぐり逢う「ななつ星」の旅は、博多駅にあるラウンジ「金星」から。
「ななつ星」にご乗車前にもお楽しみは始まっています。

ラウンジに到着したら、まずは私のお気に入り、八女玉露の氷出し茶を一口。
濃い緑色ですが、すっきりとした味わいで心と体をリフレッシュ。
冷たいお茶はこの季節にぴったりです。
実は8時間ほどかけてじっくりと氷を溶かしながら淹れることで、お茶本来の甘みを最大限に引き出した一杯なのです。

そのほかにも、オリジナルスイーツとお飲物をお楽しみいただけます。
お飲物は主に九州のものを厳選しています。(アルコールもございます!)

ご注文を頂きましたら、クルーが最高の笑顔で丁寧にお作りします。

ラウンジ「金星」でも、皆様が気持ちよくご出発していただけますよう
九州の素材とスタッフの笑顔をお届けいたします!

素敵な旅の始まりをお楽しみ下さい☆

クルー
新野

「古伊万里焼(こいまりやき)」は有田焼ではない?

2019.08.07
「古伊万里焼(こいまりやき)」は有田焼ではない?

「ななつ星」の1泊2日コース(1日目)は、有田の窯元を訪れます。
今回はそんな有田町の焼物についてのお話です。

皆さまは「古伊万里焼」という焼物をご存知でしょうか?

有田焼とは現在の佐賀県有田町でつくられている焼物、そしてその隣の伊万里市では伊万里焼がつくられています。

では“古伊万里焼”とは? 古い伊万里焼でしょうか。

いえいえ、実は「ある時期の有田焼」の総称なのです。

名前の由来にも歴史を感じます。
現在の焼物はトラックにて窯元から出荷され全国に届けられますが、鉄道もなかった江戸時代は船で運ぶのが一般的でした。(ちなみに有田町に鉄道が通ったのは明治30年です)

有田町は山奥に位置しており、なんとか港まで焼物を運んでいく必要がありました。当時は伊万里港専属の担夫が10キロの道を担いで近くの港まで運んでいたそうです。
そしてその近くにあった港というのが、伊万里港です。
伊万里港に着いた焼物は、全国に出荷される際、「伊万里焼」の名前で積み込まれました。
その時に出荷した有田焼が「古伊万里焼」と呼ばれているそうです。

有田散策の際は、こんな歴史も思い浮かべてみるとよりお楽しみいただけるかもしれません。

写真は、当時の「古伊万里焼」の1つです。
不思議な形だと思いませんか? 一体どのような場面で使われていたものなのでしょう?

正解は… 是非クルーにお尋ねください。

スタッフ