「30億円の額縁」をいつも美しく

九州南部では梅雨入りを迎え、しっとりとした雨の風景も美しく感じられる季節となりました。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、ななつ星の象徴ともいえる“大窓”について、ご紹介したいと思います。
この大窓は、車内から見える九州の美しい景色を、まるで一枚の絵画のように楽しんでいただけるよう設計されています。
車両の製造費がおよそ30億円ということから「30億円の額縁」とも呼ばれており、ななつ星を代表する存在のひとつです。
しかしこの美しい額縁も、運行中に煤やほこりが付きやすいという悩みがあります。
ななつ星はディーゼル機関車に牽引されているため、走っているとどうしても汚れが付着してしまうのです。
そこで私たちクルーは、停車中や信号待ちの時間を見つけては、モップと雑巾を手に、大窓の外側を磨いています。
お客さまにとって、この窓からの風景は「一生に一度の旅の絵」。
少しでも鮮やかに、そして心に残るものになるよう、心を込めて拭いています。
作業中、車内からお客さまが手を振ってくださったり、そのような時も私たちは元気をいただいています。
額縁の向こうに広がる九州の四季折々の風景を、これからも最も美しい状態でお届けできるよう、日々の小さな努力を続けていきます。
- クルー
- 首藤