Seven Stories 星が流れた夜の車窓から
列車に乗る前から、旅は始まっている——。
そんなことを、そっと教えてくれる一冊があります。
ななつ星に関する書籍はいくつかありますが、今回ご紹介したいのは『Seven Stories 星が流れた夜の車窓から』 です。
私がこの本と出会ったのは、入社前のことでした。
「ななつ星に関する本はすべて読まなければ」
そんな思いで手に取った本の一冊です。
“ななつ星”の「7」にちなんで、7人の作家が紡ぐ、7つの物語が収められています。
入社前に読んだとき、そしてクルーとなってから改めて読んだとき。
まるで別の本を読んでいるかのように、受け取る言葉や情景が変わり、何度も味わいたくなる。
そして、読むタイミングや立場によって、感じ方が変わるのも、この本の魅力のひとつです。
豪華な作家陣が描くのは、旅の物語。
夫婦で、母と娘で、幼なじみと――
それぞれの関係性と人生が、ななつ星という非日常の旅の中で、静かに重なっていきます。
読み進めるうちに、思わずほろりと涙をこぼしてしまうのは、井上荒野さんの物語です。
温かく寄り添うような物語でした。
人の心をやさしくすくい取るその文に、穏やかな余韻が残ります。

それぞれの人生とななつ星の旅が、そっと結び合わされていく――
ぜひ、読書好きとしては、長編作品でもじっくり味わってみたいと感じさせてくれる一冊です。
旅好きの方にも、読書が好きな方にも、そしてななつ星に興味をお持ちの方にも、
お手に取って、読んでいただけたら幸いです。
- クルー
- 楠原