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味わう芸術

2023.05.27
味わう芸術

照りつける日差しにも夏の気配が感じられるこのごろ、皆さま お変わりございませんでしょうか。

先日、大正十三年から大分県中津市にお店を構える武蔵屋総本店さまにお邪魔しました。
毎運行、四季の情景を写した上生菓子をご提供いただいています。

おもてなしの心を感じる美しい作品に、込めた思いを添えてななつ星に届けてくださる
4代目の一木武志さんにお会いできました。

お客さまから「食べてしまうのが勿体無い」と評判の上生菓子。
一木さんが作る繊細な作品は、甘くても口溶け良く、余韻だけが残るように細かいふるいで丁寧に裏漉して作られています。

優しい甘さの秘密は、白あんにつくね芋をふんだんに使用されていること。
和菓子に馴染みのない方にも食べやすく見るだけでも感動できるような上生菓子は、
「自然を見て感じた風景をそのままカタチにしています。お客さまとその風景が共感できたら。」
という一木さんの思いが込められていました。

和菓子職人でありながら、アーティストな一木さん。
伝統を受け継ぐだけでなく、新しいことにも挑戦されている方です。

中でも驚いたのは、「音楽家とのセッション」!!
ピアニストの生演奏に合わせて、側で上生菓子づくりを実演するというもの。
一曲の間に、ひとつの作品が少しずつ完成に近づく様子を眺めることができるそう。
お話を伺いながら、いつか見てみたいなと胸が高鳴りました。

店舗の中には甘味処も併設されていました。
日によっては、上生菓子とお抹茶セットもいただけるそうです。
(売り切れてしまうことも多いとか…)

皆さま、中津市にお越しの際は、武蔵屋総本店さんを訪れてみてはいかがでしょうか。

クルー
永嶋