「古伊万里焼(こいまりやき)」は有田焼ではない?
「ななつ星」の1泊2日コース(1日目)は、有田の窯元を訪れます。
今回はそんな有田町の焼物についてのお話です。
皆さまは「古伊万里焼」という焼物をご存知でしょうか?
有田焼とは現在の佐賀県有田町でつくられている焼物、そしてその隣の伊万里市では伊万里焼がつくられています。
では“古伊万里焼”とは? 古い伊万里焼でしょうか。
いえいえ、実は「ある時期の有田焼」の総称なのです。
名前の由来にも歴史を感じます。
現在の焼物はトラックにて窯元から出荷され全国に届けられますが、鉄道もなかった江戸時代は船で運ぶのが一般的でした。(ちなみに有田町に鉄道が通ったのは明治30年です)
有田町は山奥に位置しており、なんとか港まで焼物を運んでいく必要がありました。当時は伊万里港専属の担夫が10キロの道を担いで近くの港まで運んでいたそうです。
そしてその近くにあった港というのが、伊万里港です。
伊万里港に着いた焼物は、全国に出荷される際、「伊万里焼」の名前で積み込まれました。
その時に出荷した有田焼が「古伊万里焼」と呼ばれているそうです。
有田散策の際は、こんな歴史も思い浮かべてみるとよりお楽しみいただけるかもしれません。
写真は、当時の「古伊万里焼」の1つです。
不思議な形だと思いませんか? 一体どのような場面で使われていたものなのでしょう?
正解は… 是非クルーにお尋ねください。
- スタッフ
- 徐