新たな旅路をめぐって
3月よりスタートした、ななつ星の新コース。
3泊4日コースは神話や歴史を感じながら九州の大部分を巡る「高千穂コース(※1)」、
1泊2日コースは移ろう自然や豊後岡藩の歴史に触れながら主に久大本線・豊肥本線を巡る「くじゅうコース(※2)」と、新しいななつ星の旅をお楽しみいただけます。
※1.高千穂コースは2026年3月~6月まで運行
※2.くじゅうコースは2026年3月~8月まで運行
今回はその中でも、3泊4日「高千穂コース」のおすすめポイントをひとつご紹介いたします。
ななつ星は2日目の早朝、7:13〜8:05の間、鹿児島県の「霧島神宮駅」に停車します。
ここでは自由参加で散策プランをご用意しており、澄みきった朝の空気の中、ゆったりとした時間をお楽しみいただけます。
私がおすすめしたいのはこのプランは”ななつ星の写真を綺麗に撮影できるスポットである”ということです!!

駅の近くにあるカフェ「光芒(こうぼう)」へお立ち寄りいただくと、機関車の精悍な姿をご覧いただけます。
ご乗車中はななつ星が走行している様子を撮影することはなかなかできませんが、霧島神宮駅ではホームがカーブしている駅ということもあり、停車中でありながら、まるで走行しているかのような一枚を切り取ることも。
さらに、機関車の足回り(車輪や機器類)といった 普段は見えにくい部分を間近でご覧いただけます。
駅のホームでは隠れて見えにくい場所も、ここだからこそしっかりとご覧いただけるおすすめポイントです。
この機会に、大迫力のななつ星ビューをお手持ちのカメラに残してみてはいかがでしょうか?
そのほかにも駅前を流れる川や沿道に建っている提灯の明かり、駅の隙間から姿を見せるななつ星など、早朝ならではの静けさが印象的な写真や風景を演出してくれます。
足湯もお楽しみいただけますので、ぜひ情緒あふれる霧島神宮駅で旅の思い出を作ってみてください♪

▲霧島神宮駅の自然に触れるクルーとカメラマン

▲隙間から望むななつ星

▲朝日に照らされる霧島神宮駅(日の出時刻の変動で見える景色も変化しますのであらかじめご了承ください。)
- クルー
- 早田
『いま』に続く物語 1000回のその先へ
昨晩放映された「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」をご覧いただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。
「ななつ星」が、2013年10月15日にこの九州の地で産声をあげてから、早いもので12年半もの月日が過ぎました。
そして先日、5月9日出発の運行で、1000回目の運行を迎えることができました。
これもひとえに支えてくださったお客さま、地域の皆さま、関係パートナーの皆さまのお力添えの賜物と、深く感謝申し上げます。
豪雨災害、熊本地震などによる運行ルートの変更、新型コロナウイルスによる行動制限、そして運休・・・。これまでの歳月においても、私たちは幾重もの困難にぶつかってきました。でも、その都度、お客さまや地域の皆さまの笑顔を思い浮かべながら、
「今、自分たちにできること」を考え、地域の皆さまと手を携え、知恵を絞り、ここまで歩んでくることができました。
毎日の積み重ね、試行錯誤の先に今がある。
その今を大切に噛みしめることによって世界は広がり、未来が生まれると思っています。
1000回の運行といっても、一つとして同じ運行はなく、その旅の一つ一つに大切な物語が宿っています。
私が、この仕事に携わる上で大切にしている言葉に「不易流行」という訓えがあります。
俳聖 松尾芭蕉が残した言葉で、いつまでも変わらない本質的なこと(不易)を忘れず、そして、時代とともにかわる新しい変化(流行)を取り入れる、どちらも大切な要素であり、根本は一つという考えです。
これから始まる旅の「安全」を心に誓い、
大切に紡いできた「ななつ星七ヶ条」をクルー・スタッフ一同で言葉にすることから始まる朝、
出発の日を心待ちにされ、いざラウンジ「金星」にお見えになるお客さまに心を通わせ、毎回新鮮な気持ちでお迎えするその瞬間、
「九州」への愛着を胸に、土地の恵みや人々の営みに触れ、その良さを「旅」を通じてお伝えしていくその想い、その一つひとつが私たちにとって、大切な日常です。
それと同時に、お客さまの嗜好や時代の変化にも関心を持ちながら、品質を高め、私たちが大切にしている旅のコンセプト
「新たな人生にめぐり逢う、旅。」を体現していくこと、地域の日常や何気ない風景、風土、食文化、手仕事など、
そこに眠る「原石」を探し出し、光をあて、「価値」に変えていくことも忘れてはならないと思っています。
九州の魅力を世界に! 開業当初から大切にしてきたその想いを実現するために・・・。

車窓から眺めた景色、食の味わい、そしてめぐり逢いの数々・・・。
「ななつ星」の旅の思い出が、皆さまの心にふと思い起こされ、笑顔となり、
これから先も続く人生の活力となる。
その悦びを追い求めて、私たちの挑戦は続いていきます。
これからも「ななつ星」をよろしくお願い致します。
- クルーズトレイン事業チーム次長
- 柳川
『挑戦者たちから、いまへの贈り物』
山の緑がモコモコと賑わう季節になりました。
木々の緑が出そろうこの頃、ふと気がつくと、いつの間にか向こうの景色を遮るほどの大木に成長している
――そんな瞬間があります。
私自身、「ななつ星」と共に歩み、今年で14年目になります。
この長い月日を経て、気がつけば世界中の方々に名前を知っていただき、
ご応募いただけるまでに成長していたことに、改めて驚かされます。
当時蒔かれた「ななつ星」の種は、どんな木になるのか、誰にも分かりませんでした。
それでも多くの方々から惜しみない愛情を注いでいただき、芽吹き、育ち、今日まで歩んでくることができました。
さて、その「ななつ星」誕生の物語が、このたび
「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」で取り上げられます。
番組では社員たちの奮闘だけでなく、宮崎県・都農(つの)町の皆さま、そして十四代 酒井田柿右衛門先生が、
どのような想いで「ななつ星」と向き合ってこられたのか――地域の皆さまの目線からも語られています。
「やること」は、「どんな気持ちでやるか」と掛け合わされることで、
その成果や、放たれるエネルギーは大きく変わると言われます。
約半年間にわたる取材を通して改めて感じたのは、多くの方々の深い想い、
そしてときに命を削るような執念ともいえる情熱が、「ななつ星」に大きな輝きを与えてくださったのだということでした。
こみ上げるものを感じながら、収録を終えました。
ただ、輝きというものは刻々と変化していくものでもあります。
私はプロジェクトの始まりに携わったメンバーの一人であると同時に、
「いま」を担う人間でもあります。
これからも多くの方々と共に、皆さまと心を響かせ合いながら、
プラスの熱量をもって「ななつ星」に向き合っていかなければならない――そう強く感じています。
「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」は、プロジェクトに関わった人々の過去の成功談を語る番組ではありません。
なぜ「いま」があるのか、その本質を伝え、それを知った「いま」を生きる人が、
未来を築いていくための番組だと、私は感じています。
様々な場所で「いま」と向き合いながら生きる多くの方々に、
この番組を通して、何か共鳴するものを感じていただけたなら。
それが、私のささやかな願いです。
最後に、取材にあたっては、映像には映っていない地域の皆さま、
そして初運行にご乗車いただいたお客さまにも多くのご協力をいただきました。
ここに改めて、心より感謝申し上げます。
【放映日のご案内】
NHK総合放送
新プロジェクトX〜挑戦者たち〜「世界が認めた豪華列車 ~赤字鉄道が起こした奇跡~」
放送予定日時;5月16日(土) 午後8:07~8:53
- バリュークリエーションチーム次長
- 小川
「ありがとう」を乗せて、1000回目の出発へ
まもなく「ななつ星 in 九州」は、2026年5月9日、1000回目の運行を迎えようとしています。
これまでの一つひとつの旅の先には、お客さまの笑顔があり、
そして沿線で手を振ってくださる地域の皆さまの姿がありました。
列車が通り過ぎるほんの一瞬。
けれども、そのひとときのあたたかさに、私たちは何度も背中を押されてきました。
1000回という節目もまた、特別な出来事というより、
こうした日々の積み重ねの中で、静かにたどり着いたものだと感じています。
だからこそ、この出発も、変わらぬ感謝を胸に、いつも通り、丁寧に送り出します。
5月9日。
もしお近くで「ななつ星 in 九州」を見かけられましたら、どうかこれまでと同じように、手を振っていただけましたら幸いです。
その一つひとつが、これからの旅をつくる力になります。
また九州のどこかで、お会いできますように。
- スタッフ
- 吉村あゆみ