『いま』に続く物語 1000回のその先へ
昨晩放映された「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」をご覧いただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。
「ななつ星」が、2013年10月15日にこの九州の地で産声をあげてから、早いもので12年半もの月日が過ぎました。
そして先日、5月9日出発の運行で、1000回目の運行を迎えることができました。
これもひとえに支えてくださったお客さま、地域の皆さま、関係パートナーの皆さまのお力添えの賜物と、深く感謝申し上げます。
豪雨災害、熊本地震などによる運行ルートの変更、新型コロナウイルスによる行動制限、そして運休・・・。これまでの歳月においても、私たちは幾重もの困難にぶつかってきました。でも、その都度、お客さまや地域の皆さまの笑顔を思い浮かべながら、
「今、自分たちにできること」を考え、地域の皆さまと手を携え、知恵を絞り、ここまで歩んでくることができました。
毎日の積み重ね、試行錯誤の先に今がある。
その今を大切に噛みしめることによって世界は広がり、未来が生まれると思っています。
1000回の運行といっても、一つとして同じ運行はなく、その旅の一つ一つに大切な物語が宿っています。
私が、この仕事に携わる上で大切にしている言葉に「不易流行」という訓えがあります。
俳聖 松尾芭蕉が残した言葉で、いつまでも変わらない本質的なこと(不易)を忘れず、そして、時代とともにかわる新しい変化(流行)を取り入れる、どちらも大切な要素であり、根本は一つという考えです。
これから始まる旅の「安全」を心に誓い、
大切に紡いできた「ななつ星七ヶ条」をクルー・スタッフ一同で言葉にすることから始まる朝、
出発の日を心待ちにされ、いざラウンジ「金星」にお見えになるお客さまに心を通わせ、毎回新鮮な気持ちでお迎えするその瞬間、
「九州」への愛着を胸に、土地の恵みや人々の営みに触れ、その良さを「旅」を通じてお伝えしていくその想い、その一つひとつが私たちにとって、大切な日常です。
それと同時に、お客さまの嗜好や時代の変化にも関心を持ちながら、品質を高め、私たちが大切にしている旅のコンセプト
「新たな人生にめぐり逢う、旅。」を体現していくこと、地域の日常や何気ない風景、風土、食文化、手仕事など、
そこに眠る「原石」を探し出し、光をあて、「価値」に変えていくことも忘れてはならないと思っています。
九州の魅力を世界に! 開業当初から大切にしてきたその想いを実現するために・・・。

車窓から眺めた景色、食の味わい、そしてめぐり逢いの数々・・・。
「ななつ星」の旅の思い出が、皆さまの心にふと思い起こされ、笑顔となり、
これから先も続く人生の活力となる。
その悦びを追い求めて、私たちの挑戦は続いていきます。
これからも「ななつ星」をよろしくお願い致します。
- クルーズトレイン事業チーム次長
- 柳川